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空き家 No.001 / 米原市伊吹地域


100年を超えて見守り続けるおくどさんと、あたらしい恋をしませんか

おかげさまで、次の恋が実りました。
この度、当物件はめでたくお相手(借り手)がみつかりました。
これも偏にみなさまの(物件探しの)熱い視線によるものだと感じ、深く感謝しております。
大変たくさんのご応募をいただきありがとうございました。



奥伊吹に続く道を一本入り、少し坂を登る。歩きだとちょっとしんどいかもしれないが、ここの見晴らしと日当たりは大変良好。その家は、大きな庭とともにゆったりと構えている。
まず目に飛び込んでくるのが、家の右手前にある「赤石の灯篭」。集落のお宮さんのものであるが、地元産の赤石を使った大灯篭だ。この家の通りは昔、集落の中心地であったとのこと。地域の集いの場、目印であった歴史が伺える。家へのアプローチを進む間にも、ソメイヨシノや柿等、いろいろな樹木がお出迎え。取材に向かった3月中旬、もうソメイヨシノが咲いていた。庭で、季節を体感できるということ。とても贅沢で豊かだと思う。庭の樹木は大家さんが植樹し、いまも四季折々楽しめる庭になっている。この庭は、畑にしてもいいし、別の場所にも畑があるので、そちらもどうぞとのこと。至れりつくせり。





100年以上この家を見守り続けている「おくどさん」

母屋は2階建て。玄関入って一間、奥。そこにある3口の「おくどさん」が、家族の、家の成長を、日々見守り育み続けてきた。窯も釜も現役で、大家さんのお母様が御健在のころは、日々のごはんはおくどさんで炊き上げたという。年末年始の親戚一同大集合の際には、おくどさんで蒸しあげた餅米で餅つきを行うことが年中行事だったとか。「おくどさんの火の番は、薪拾いから火加減までこどもの仕事で、なかなかこれが難しかった、ガスでひとひねりとはちがうんや、懐かしいなあ」と大家さん。

おくどさんとは・・・
竈(かまど)そのものを意味し、「おくどさん」と呼ぶ。また、土間など住居の中で、煮炊きを行う空間そのものを意味することもある。山陰地方などでは、煮炊きの設備を「かまど」、空間そのものを「くど」と呼んで区別している地域も存在する。
ー出典:wikipedia

確かに手間ではあるが、家の中に火があることは、「いぶし」効果があり、家の長持ちの秘訣。昔の、生活の理にかなった生きる智恵。家の天井も、深い漆黒の良い味が出ており、その生活の知恵の歴史が生きていた。そういう智恵を、手間も愛して、大切にしていってもらえたら、と思う。そしてやはり、大家さんからも、とてもとても手間だけれども、このおくどさんを、是非使ってもらえるとうれしいです、と想いを告げられた。



母屋の2階は昔「おかいこ様」を飼っていたとのこと。桑の葉遣りもこどもの仕事で、大きくなると大人の小指ほどにもなって少しこわかった、と聞いた。
つむぎ機もあり、農閑期の手仕事だった、夏は蚊取線香が付けられなかったことが苦い思い出、でもこれも懐かしい、と語ってくれた。晩年は物置に活用していたようだ。



人も動物も惹かれる、暖かさ

蔵は、母屋の右隣。土壁で、中はひんやりとしている。モノを保存するには最適な環境で、大きなナガモチが3個も入っていて、着物や紋付袴等がゆっくりと休んでいた。立派な桐たんすや冠婚葬祭用の漆器や食器、食膳もたくさん。家の、地域の行事の伝統や歴史が、ぎゅうっと詰まった蔵。
話は戻るが、母屋の玄関は、サッシもあるが、木戸も残っている。昔はその木戸と障子で戸締りをしており、その障子の上を少しだけ「やぶる」のが習慣だったそうだ。なぜ?
ツバメが家の中に巣をつくれるように。良いことがあるんやで。…そんな言い伝えを、たのしく語ってくれる、地域の人たちがいる。ここは、日当たりのあったかさだけでなく、ひとのあったかさも、ぽかぽかと感じる。



見晴らしの良い、坂の中腹にあるこの家。

眼下には畑があり、川があり、天然の遊び場が豊富!大家さんいわく、昔は夏休みは1日中川遊び、足にまとわりついて仕方ないほど鮎やヤマメがいたとのこと。今も、水の豊かさに自信があり、その恵みのおかげでお米や野菜も元気、自然の恩恵を体感する環境だ。どうしても冬の厳しさは確かに付き合っていかなければならない(平均積雪50センチくらい)けれども、その雪が、川を流れて恵みになる。その価値を共有してくれる人に、地域に、環境に、家に、恋してほしいと思う。そんな風に大家さんは語ってくれた。

家そのもの。歴史。環境。大家さんの想い。地域。
-空き家に恋して、地域に住んでほしい。それが、恋する空き家プロジェクト。

詳しくは、まいばら空き家対策研究会までお問い合わせください。






この家について

構成 ・母屋
・蔵
柿(秋には実が出来る)、けやき、桜(ソメイヨシノ)、椿等。イブキさんが植樹。ふきのとうもあった(畑にあったものを植え替えたらしい)。もともとは畑もしていたので、土は柔らか。ただ、坂途中にあるため道と庭との落差が大きく、柵の必要有。こどもに安全なようにしてほしい、と思うとのこと。
特徴 【おくどさん】あえて残し続けた。家のためにも、家の中で火を焚くことは、いぶし効果が期待でき、長持ちの秘訣となる。おばあさんはずっと使い続けた。こどものころは、火起こし/火の番が仕事。薪ストーブ等と違い、煙が薪をくべる口から出てくるので、上手に薪組みをしなければならない。火加減は難しい。冬はあったかで、火の番もたのしかった。おくどさんは、そのまま使ってもらえると、とてもとても手間がかかるが、嬉しいな、という気持ちがある。
【2階おかいこさま】農閑期の手仕事として。桑の葉遣りはこどもの仕事。かいこが大きくなったら、都度分けて生育しやすいように世話をする。蚊取線香をつけられなかったのは、結果的に思い出になっている。つむぎ機も家にあった。にしても、あれは手間入りだった…。
【蔵】蔵も一度は潰そうとおもっていた。ひさしが一部落ちているが、それは濃尾地震の際に損傷。修復する資金がないとそのままにしていた。でも、濃尾地震の際に損傷したのは蔵のひさしのみで、それ以外は無傷。その語り草のときに欠かせない「なくなったひさし」ともなっている。



周辺環境

伊吹山小学校区 道の駅まで車で5分、コンビニまで車で10分、近江長岡駅まで車で20分。
奥伊吹スキー場まで車で20分。
家周辺特徴 少し高台にある。見晴らしは良い。庭の日当たり抜群。ぽかぽかとして、気持ち良い。
川遊び、山遊び、畑遊び。自然環境抜群。
川には、昔はびっくりするくらいたくさんの鮎やヤマメがいた。水も綺麗。眼下の畑の水源は湧水。
本邸の前は、昔、伊吹集落の大通り。なので、斜め左前は「お料理屋さん」、斜め右前は「派出所」であった。伊吹集落の中心地だった。イブキさんのお祖父さんは村長さんも務めていた。
家の入口には赤石の灯篭有。地元産。大きい。神社から持ってきた、ゆかりのある大石。


その他の写真はコチラ。
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大家さんはこんな人。


イブキさん

大家さんは4代目。築100年以上。明治から建っているお家。昭和29年までは大家さん自身も3世代世帯として住んでいらっしゃいました。
大家さんの祖父が94歳になるまで一人で家を守り、そのあとは大家さんの母が102歳まで家を守ったそうです。
空き家歴は10年前後。今、イブキさんは奈良に家があり、2拠点居住も考えたが、二箇所のメンテナンスは難しいと感じていたところではあったとのこと。
昔は自分の山もあり、薪を取りに行き、キノコ狩りもしたそうです。庭にセミがいっぱいでると思うので、それも楽しんで欲しい、と懐かしそうな顔をされていました。
このエリアは、雪とはどうしても付き合っていかなくてはならない(通常50センチくらい積もる)ので、そのことは承知して欲しい、というアドバイスもいただきました。








こんな物件です。

人的環境周辺環境住宅環境











敷地・平面概要図

取材をしてみて


空き家対策研究会 藤木

あたたかな小春日和。小さく桜も咲き始めた、穏やかな初春。日当たりの良い庭にテーブルセットを出してくれて、大家さん自ら植樹された思い出の木々に囲まれながら、この家と過ごしてきた歴史を伺いました。
 ここの自然が好きで、ここの地域も好きで、みんなで集まった、たのしい記憶の源。それが、このおうち。
その一方で、新しい人の住みよいように、ココチよいようにアレンジしてほしい。この自然を、地域をたのしんで、住んで、くらしてもらえたらそれが一番、とやわらかにお話くださいました。
改めて、家に住むということは、地域に住むということ。
まちにいると、物件条件だけで、内覧もせずに入居することも多々あります。会話しないことも、多々あります。それも、くらし方の一つ。でもここでの暮らしは、それではモッタイナイ。会話すること、知ること、知ってもらうこと。守り、受け継ぎたくなるものが、たくさんあります。
くらし方は、多種多様です。わたしはここを、365日、たくさんのあったかさに出会える場所としておすすめします。是非、お話しにきませんか。一緒に、おうちに、地域に、遊びに行きましょう。







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