移住事例 / 米原市伊吹地域
お金を出せばなんでも手に入る時代だけれど、
少しずつ作り上げていく、家族みんなのチャレンジ!
移住事例 / 米原市伊吹地域
見上げると雄大な景色がそびえる伊吹山の麓の集落。以前ご紹介したお家(空き家情報 No.002)に、晴れて良縁整い、新たなご家族が暮らし始めました!
ハヤシさんファミリー
ご夫婦とお子さん2人。カズヒロさんはガラス工芸家で、米原市が募集した”水源の里まいばら民藝創生みらいつくり隊員”として、平成28年4月から活動しています。移住してきて一年が経ち、家族仲良くのびのび暮らしています!
春めいた庭先にピンっときた!ここや!!
ハヤシさんファミリーが、このお家に出会ったのは、ちょうど1年ほど前。ポカポカ暖かな日差しが嬉しい、庭木の芽吹き、庭のあちらこちらに春の訪れを感じる季節だった。米原市内の空き家を数軒みて回った後、最後に訪れたのが、この家だった。
実際に訪れてピンっときた、ココや!と思ったそう。奥さんは、土間にオクドさんが残っていて、春めいた数々の庭木にビビットきた。梅、びわ、みかん、サクランボ、実のなる樹木があちらこちらに植えられていた。
他にも古い道具や昔の家財が残っていたのにも惹かれた。カズヒロさんは、これまでにも自分の工房を自らの手で作った経験があり、自分で手を入れて建物を活かせそうだと直感的にワクワクしたそう。
まずは、片付けからスタート!
家の時間はしばらく止ったまま数年がたっており、当時の道具がそのまま置かれていた。とにかくまずは、家屋内の片づけからスタート!
最初の2ヵ月間は、カズヒロさんが暇を見つけては通い、土間のある台所にテントを張って寝泊りし、根気強く片付けていったそう。時間も体力も要する大変な作業を経て、ようやく家の中に風が吹き抜け、お家は新たな歴史を刻み始めた。
昔ながらの建物や家財道具を自分たちの手で活かす!!
カズヒロさんの職業は、ガラス工芸家。栗東市出身で、大学で建築を学んだカズヒロさんは、ものづくりをしたいという意欲に駆られ、日本にはまだまだ少ないバーナーワークを学ぶために、卒業と同時にバーナーワークの修行のためアメリカへ!なんという決断力と行動力でしょう!言葉の壁もなんのその、単身飛び込み、数か月住み込みで修業した。帰国後は、ガラス工芸家として活動し、ガラスはもちろん、家や工房などを自分たちの手で作っていくスタイルを実現してきた。
大家さんからは自由に改修して良いと承諾を得て、住み始めてからも家族で力を合わせて、すこしづつ改修してきた。資材を譲ってもらったり、道具を貸してもらったりと地域の皆さんに応援して支えてもらってるんです、とニコニコと話してくれたハヤシさんご夫婦。
もともと座敷だった部屋は、無垢のフローリングにし、暖かい床がとても気持ちいい。この日も子供たちがのびのびと駆けまわっていた。取材に連れて行った1歳の我が子もハイハイであちこち動き回り、一緒に遊んでもらって、とてもご機嫌な時間を過ごした。
イメージに合わせて、新たなものを作りだす
洗面まわりはとっても可愛らしいデザイン!長男が絵本などを引っ張り出して、「こんな感じにしてほしい!!」と要望し、そのイメージをカズヒロさんがDIYで実現した。なんとカッコいい父親でしょう!
建具や家具などは、もともと家にあったのものや、知人から譲り受けたものを上手く活用し、扉や棚などはカズヒロさんが作り、広い空間を便利に利活用している。古いものを大事にしながら、イメージに合わせて新たなものを作り出し、それらが調和したハヤシ家らしい空間はとても居心地が良い。
土蔵や2階も、ゆくゆくはギャラリーや工房に改装する計画。冬の間は休止していた改装作業も、暖かくなった今、再始動!お金を出せば、なんでも手に入る時代だけれど、少しずつ家族みんなで作り上げていく。ものづくりの醍醐味を味わいながら、ハヤシ一家のチャレンジはまだまだ続きます!
DIYで家を直したいひと!!ハヤシさんを訪ねれば、経験談を聞いたり、色々な工夫を伝授してもらえますよ!
恋する、空き家。
家そのもの。歴史。環境。大家さんの想い。地域。-空き家に恋して、地域に住んでほしい。それが、恋する空き家プロジェクト。
まいばら空き家対策研究会は、ご縁をつなぐお手伝いをしています。
御紹介にあたっては「直接会ってお話し」させていただくことをとっても大切にしております。
興味のあるかたは、まず一度、まいばら空き家対策研究会までお問い合わせください。
この家について
構成 | ・母屋 ・土蔵 |
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周辺環境
伊吹山・姉川 | 伊吹山の麓。姉川沿いにあり、とても水が豊富な集落。 坂をのぼった小高いところにあり、見晴らし良好◎気持ちよい風が吹き抜ける。 |
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最寄駅 | 最寄駅の東海道本線近江長岡駅までは、車で15分。 |
移住ウラばなし
ハヤシさんファミリー
【DIY】
薪ストーブの暖かい家は床づくりから。床下に断熱材となる発泡スチロールを敷き詰めるため、なんと魚屋さんをまわって集めたことも!漆喰の壁塗りは、奥さん主導。友人宅で経験したことがあった奥さんが、手探りながら、とにかく手を動かして、家族で仕上げていった。キッチン窓のまわりも洗面も、白い雲のような可愛らしいデザイン。イメージを家族で出し合いながら、すべて手作り。
【よく遊びに行く場所】
近くの伊夫岐神社は、子供たちを連れていくいつものお散歩コース。浅井文化スポーツ公園のアスレチックも子供たちが大好きでよく家族で遊びに行きます!
【これからのこと】
自分たちが楽しんで暮らしているこの地域に、もっと仲間を増やしたい!!奥伊吹地域全体が動いてる!楽しそう!というワクワク感を、いろんな人に知ってもらいたい。モノづくりと暮らしをテーマにイベントを企画中!
取材をしてみて
空き家研究会 タケムラ
自分たちの暮らしを、自分たちで作っていく生活スタイル。
昔ながらの空間を生かしながら、暮らしに合わせて、自分たちらしい空間を手作りでつくりあげていく。愛着あるものたちに囲まれて、そこでの家族生活を思う存分楽しみながら、カズヒロさんはガラス工芸に没頭する、そのライフスタイルがとても魅力的です!カズヒロさんの作品は色とりどりで、とても繊細でかわいらしく、ギャラリーにあった星形のステンドグラスを我が家にも飾りたくなりました。
何かがないと始められないのではなく、とにかくまずは、あるもので出来ることを自ら動いてやってみる!という行動力がハヤシ家のパワーの源だなあと感じました。それを家族みんなで楽しんでいる姿が、とても微笑ましい!まだまだ寒い季節でしたが、草木が芽吹き、庭のあちこちで小さな春を見つけて、嬉しくなりました。季節の移り変わりとともに、いろんな実がなるのも良いなあ!
母屋には、ハヤシ家みんなのアイデアが詰まっていて、とても居心地が良かったです。なんといっても、子どもたちが自由にのびのびかけまわれる暖かいリビング!娘も一緒にあそんでもらい、とても和やかな時間を過ごしました。ありがとうございました。
蔵をガラス工房に、2階をギャラリーに改修したり、家庭菜園にも興味があるなどなど、ハヤシ一家のチャレンジの続きがとても楽しみです♪