移住事例No.010 / 米原市伊吹地域

「多拠点居住」という暮らし方
子どもたちが安心、安全、生き生きと生活できる場所!

移住事例 No.010 / 米原市伊吹地域

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「ただいま~」「おかえり~早かったね」子どもたちが帰ってきました。
小学校3年生のお兄ちゃんと1年生の妹は、ランドセルを下ろすとそれぞれの居場所で、まずはくつろぎ始めました。
たぶん日常の光景。冬になれば雪深いことで有名なこの伊吹の大自然の中で、ぽかぽか暖かいモリタさんちの時間が流れました。

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空き家に恋した人

モリタさん

化学教師をしていたというモリタさん。言われてみれば、白衣と試験管が似合いそう。名古屋から2人のお子さんを連れての移住だが、大都会名古屋と縁を切ったわけではない。
「平日は山の中、土日は名古屋、時々東京。そしてネットの中」という、いくつかの拠点を持って、用途や目的に合わせて行き来する生活を送っている。
原動力は、子どもが安心して暮らせる居場所づくりのためと、持ち前のバイタリティ。伊吹山を中心とした東草野地域特有の薬草を深く勉強するなど、「リケジョ」としての知識と経験を生かした活動も始めている。



地域性の良さ、空き家を生かしたまちづくりが魅力の米原
田舎暮らしに軸足を置き、都会にも拠点を構える、というのがモリタさんのライフスタイル。
多拠点に居場所を持つことで、移住や田舎暮らしを身軽に実現されている。
一方で、それなりの準備を重ねてきているのが、モリタさんのすごいところ。

「移住先を検討するにあたって、まずは海か?山か?みたいな探し方で情報を集めて、伊豆や長野にも足を運びました。
最終的に米原を選んだのは、交通アクセスの利便性の高さと、地域性の良さですね」とモリタさん。
新幹線の停車駅があり、関東にも関西にも、その先への移動にも便利。高速道路の整備も充実している。

地域性の良さについては、1年余り、子どもたちを連れて米原に通って確かめた。
その過程で、お子さんに仲良しの友達ができたことも大きい。少人数制の学校で、景観が良く、地域の大人たちとのつながりも深い。
そこからさらに、モリタさん自身も地域を何度も訪れ、地元の人の輪に入っていくことができ、現在の家を紹介してもらうことができたという。



「都会では何となく生きづらさを感じているようだった息子が、ここに来てとても元気になったんですよ。テストでも100点とか取っちゃう(笑)。
周りの大人たちから、『偉いね、すごいね、そのままでいいんだよ』と言われたことが自信につながったんだと思います」とほほえむ。

ついでに、「空き家を使って地域の活性化を考えているというのも、ほかの地域にはない、米原の特徴のように思えます。そこも気に入りました」というから、筆者を含め、このプロジェクトの関係者、さらに米原の人はみんな嬉しい思いでいっぱいである。



壁塗りなどを楽しんで、自分仕様にするDIY!
住まいはというと、かわいらしい2階建て。
移住希望者のほとんどが核家族で、手入れが大変な、だだっ広い家や敷地はハードルが高い、と思われることが多くなったが、モリタさんもその1人のよう。
身の丈に合った部屋数、広さ、無駄なものは置きたくない(筆者談)といった感じの、住みやすそうな家。ちょっとした高台にあり、裏庭に見える空き地は隣地だが、見晴らしがよく、開放的な雰囲気に一役買う。




ほとんどをモリタさんが手がけた床や壁のDIY。
仕切りを外して広い空間にすることでお子さんたちものびのび過ごすことができ、モリタさんが家事をしていても目と気持ちが行き届く。
押入れを改装した本棚には、カラフルな絵本や化学者らしい専門書もずらりと並んでいてかっこいい。
季節柄、カメムシが部屋に出没するのもご愛敬で、モリタさんも慣れたもの、「この子たちはおとなしいし、かみついたりしないし、共存してますよ」と笑う。




売り物は「自信と安心」。ほんものがある伊吹なら実現可能
枠にはまらず、型にこだわらず、自分のカラーを生かした「何か」を成し遂げてみたい…。大なり小なり、一度はそんな考えが頭をよぎることはないか。
その一歩を踏み出すにはリスクもあり、勇気と覚悟が必要で、結局は思いとどまってしまうことのほうが多いのではないか。

でもモリタさんは違った!そもそも、そんなに堅苦しく考えることなく、ひらりとひととびに米原まで来てくれた人のように見えてすごい(実際はそうではないかもしれないが)。



「起業してみたい、と思い始めてから移住を決意して、そこから伊吹の薬草やハーブなどの勉強を始めました」と生き生きと話すモリタさん。
例えば、都会の子どもが安心して、安全なところでゆっくり過ごせる場所を提供する、とか、薬草を使った商品を開発する、とか、そういったことかな。

「まだ準備段階です。ほんものがあれば、利用者の『安心』につながります。漠然とした、感覚でしかないのですが、自分なりの知識と経験を深めて『自信』を持って『安心』を売っていきたい。
この場所なら、この土地らしい、新しい仕事や商品が生まれると思うのです。どういったニーズがあり、それにどのように応えられるか開拓中!」とのこと。

ほんものの場所を持ち、ほんものの商品を名古屋や東京、web上で発信し、売っていく。ビジネスモデルとして理想的で画期的で、いまの時代に合っていると思う。
これからモリタさんが生み出す「ほんものの何か」が気になり、応援したいところだ。


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奥伊吹は見所いっぱい!




恋する、空き家。
家そのもの。歴史。環境。大家さんの想い。地域。-空き家に恋して、地域に住んでほしい。それが、恋する空き家プロジェクト。


まいばら空き家対策研究会は、ご縁をつなぐお手伝いをしています。
ご紹介にあたっては「直接会ってお話し」させていただくことをとっても大切にしております。

興味のあるかたは、まず一度、まいばら空き家対策研究会までお問い合わせください。





この家について

構成 母屋



周辺環境

奥伊吹・姉川 山に囲まれた奥伊吹エリア。姉川が近く、解放的。星空がきれい。
最寄駅ほか 東海道本線近江長岡駅までは車で30分ほど。道の駅までは車で20分ほど。ドラッグストアやコンビニも車で25分ほど。
特産の絶品「伊吹そば」など、地元の食材を使った料理やスイーツが食べられるカフェ、レストランも近くにある。グランスノー奥伊吹(奥伊吹スキー場)まで車で5分。





移住ウラばなし

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モリタさん

【子どもと向き合う時間が増えた】
名古屋にいるときは仕事が忙しく、子どもの宿題など見たこともありませんでしたが、いまは「おかえり~」と迎えることができ、テーブルに教科書やノートを広げて一緒に宿題をする日々。小学校の友達からもとても歓迎されました。
成績が悪ければ塾へ、習い事へ、といった都会の常識から解放されて、自分の力で生きていく土台と力を養う、といったことができる、こういう環境こそ大切だなと感じます。
ただ、それだけでは煮詰まってしまうと思うので、都会と田舎を行ったり来たりする生活が、バランスが取れていていいようです。

【素材はそろった!!】
東草野地域には、すでに移住者の方も多く、それも安心材料でした。
「よもぎ」さんという、薬膳のレストランがあり、周辺にはゲストハウスもある。
「寝食」がすでにあるので、そこに「自分」という何かが加わればもう完璧なのではないでしょうか(笑)。

【地域の皆さんとのつながり】
地域の人たちがあたたかく迎え入れてくれたことにも感謝ですね。
所有者の方も時々遊びに来てくれて、困っていることがないかなど、何かと気にかけてくれて、相談に乗ってもらっています。





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空家バンクサポーター
ヤマザキさん

「空家バンクサポーター」のヤマザキさんからは、
『集落の人口が増えることから歓迎しています。小学生以下の子どもが12人になりますから、区の役員会で遊具設置の提案があり、早期に遊具を設置することになりました。区民も歓迎しています』
とのコメントをいただきました。
また、移住者の受け入れで気にしていることについては、
『若い家族連れの方を優先して移住してもらえるように、集落の役員に提案しています。
区民との十分なコミュニケーションが出来る方が良いと考えています。』 とのこと。




取材をしてみて


カワムラ

「自然の中でのびのび子育て」。山や川、湖、昔ながらの自然が広がる風景があり、子どもは泥んこになって遊び、冬は雪あそびや寒いことも楽しむ――。
モリタさんが移住された地区は、10年前にゼロだった10才以下の子どもが12人に増えているそう!全国的に、子どもの人数が少なくなっている中での快挙です!
伊吹山のふもと、東草野地域は、子育て世代のパパさん、ママさんに人気の地域、ということも裏付けられました。
田舎暮らしを堅苦しく考えることなく、地域に飛び込み、地域の人たちに受け入れてもらい、自分らしい生活を作っていく。そして、それをまた地域の人たちが支えてくれる。
モリタさんちのように、自然の中での子育てを生活の中心に置き、週末は東京や名古屋といった都会で過ごすことも視野に入れる、というスタイルがうらやましくもありました。
モリタさんの周辺には、素敵なループが始まっている予感!








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