移住事例 / 米原市米原地域

やっと巡り合えた一目惚れの古民家をDIY
人、環境、お気に入りの家 の「三位一体」

移住事例 No.011 / 米原市米原地域

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広い土間に素敵な建具、縁側、床の間、田の字の座敷。「いいかも」と、やっと2人の意見が一致した古民家。ここは静かで自然豊か、駅が近くて便利、米原の良さをギュッと凝縮したような地域です。
台所や居間の一部を、業者さんと一緒に改修。お2人のアイデアを詰め込んだ居心地のいい古民家で、4人の新しい暮らしが始まりました。

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空き家に恋した人

テラダさんファミリー

大阪出身のご主人と、千葉出身の奥さんが、旅行で訪れた京都のゲストハウスで出会って結婚!
滋賀・高島で新婚生活を送りながら、「古民家希望」との条件で新居を探し始め、2018年6月にまいばら空き家対策研究会を訪問。現地に出向いた軒数は延べ10軒以上!
ようやく巡り合えたこのお家と売買契約をしたのが約1年後、そのあと改修工事に入り、地域に顔を出すようになってすぐ、お子さんが近所の同級生と仲良しに!「これはうれしい!」と、引っ越しの予定を前倒しして、暮らし始めた。
移住に大切な要素、「環境」「家」「ご近所さん」が三位一体となって、テラダさんファミリーを迎えてくれた。


居心地のいい時間を積み重ねるために
ベンガラ色が残る木戸をがらがらと開けると、広くて清潔な玄関土間が広がる。居室ではないところに面積を取るという贅沢。この解放感がたまらない、と、古民家好きなら思うだろう。
子どもサイズの可愛い靴が転がっていても、なわとびが放り出されていても、玉ねぎが積まれていても絵になるし、ほっとする。テラダさんの家に一歩入ってすぐ、あ、居心地がいい、と思った。
古い階段や建具を残し、陽当たりの良さそうな縁側も昔のまま。上下水道も整っていたので、水回りの整備に関することなど、業者さんにお任せする部分は最低限に抑えることができた。

キッチンや居間の床の板貼りは、ご主人も一部を担当した。
大きな窓を備えたキッチンは奥さんのこだわりが満載。業務用のシンプルなシンクに合う棚は、使用感と動線重視でご主人がDIY。
振り向けば昔ながらの美しい水屋だんすが鎮座する。分解して隅々まで整備をし、もちろん現役、食器や食材を収納するなど重宝している。
キッチンと居間を仕切る壁には小さな窓があり、キッチンで作業をしながらでもお子さんの様子がこっそり確認できたり、ひょい、っとおやつを渡したり、離れていてもさりげなく家族とつながることができる、小さいけど大きな工夫。




工事中から丁寧に家を観察し、「シロアリにやられている部分も少しありましたが、自分たちで少しずつ直していけばいいかなと思っています」と、傷んでいる部分も愛おしい様子。
また、「ちょっとしたところに、昔のラクガキを見つけたりします。お母さんの顔みたいな絵が描いてあったり。元の所有者さんが小さいころに描いたものなのかな~と、『隠れミッキー』のように、見つけては和んでいます」と奥さん。
居室の壁や天井のクロスなどをはがしてきれいにし、お子さんと一緒に珪藻土や漆喰で塗り替えた部分もあり、お子さんの絵や装飾も加えた。
元の所有者さんのように、和やかな時間の証を家に着々と刻み込んでいるよう!


子育て環境も言うことなしの地域に魅了された
地域は、山の緑や川のせせらぎといった、米原自慢の美しい自然がすぐ近くにあるところ。自治会の役員の皆さんやご近所さんが親切に話しかけてくれて、村の行事などのことも色々と教えてくれたという。
「地域の昔話がまとめてある絵本のような冊子を持ってきてくださって、この地域の人はみんな情が深いのよ~、よく来てくれた~、と、歓迎してくれたことが嬉しかったですね」と笑う。

またなんといっても、お子さんにすぐに仲良しができたというのがすごい。ご近所さんには移住者さんもいて、お隣には同級生、集団登校の友だちは10人ほどいる、というから、お子さん連れの田舎暮らし希望者にはうってつけの地域と言えそう。

小中学校への通学が徒歩圏内、最寄りの高校にも自転車で行ける、JRの駅も近い、といった場所柄もここの決め手。
子どもが小さいときは自然の中で遊び、大きくなるにつれ親の手が離れても安心して見守ることができ、買い物、病院、交通インフラなど、生活に必須で便利な要素も備わっている。
このあたりが米原の「押し」でもあるのだが、さらに地域が良くて、好きなタイプの家があれば言うことなしだろう。



書斎や仕事場も確保する予定、今後は畑も!
ご主人は、自宅でできる、翻訳などの仕事に従事。奥さんは主婦業と子育てのかたわら、ご主人の仕事の事務的なことを手伝っている。
1階部分の改修がほぼ終わり、2階の居住スペースにも手を入れ、仕事場や書斎も整いつつあるそうだ。隣接する畑や庭の一角で野菜を育てることも計画中。
引っ越してきて半年も経っていない現在だが、地域のことにも積極的に関わりを持ち、すでに自治会の川掃除に参加。
「でも、自治会の行事や会議など、今のところあれこれ出なきゃいけないことも、他の地域よりは少ないようです。」と、ご主人。

地域に入り、地域に受け入れてもらいながら、居心地の良い暮らしを実現する。
米原にようこそ!


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恋する、空き家。
家そのもの。歴史。環境。大家さんの想い。地域。-空き家に恋して、地域に住んでほしい。それが、恋する空き家プロジェクト。


まいばら空き家対策研究会は、ご縁をつなぐお手伝いをしています。
御紹介にあたっては「直接会ってお話し」させていただくことをとっても大切にしております。

興味のあるかたは、まず一度、まいばら空き家対策研究会までお問い合わせください。





この家について

構成 母屋



周辺環境

米原市 山に囲まれ自然豊か。教育環境充実。
最寄駅ほか 最寄り駅まで徒歩10分ほど。「道の駅」やコンビニも近くにある。米原駅まで車で10分ほどなので新幹線の移動にも便利。





移住ウラばなし

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テラダさん
ファミリー

【これぞマッチングのワザ!?】
まいばら空き家対策研究会には、1年ほど付き合っていただきまして、たくさんの登録物件を見せていただきました。
なかなか「これ!」というお家に出会うことができず、ぼく(ご主人)が気に入っても妻がだめだったり、妻の「いいと思う」というところが、ぼくがあと一歩、決めきれなかったりして、時間だけ過ぎていきました。
そんな時、「こういった建具がある古民家が、テラダさんに気に入っていただけるのでは?」と、スタッフから内覧のおすすめをいただいたのがこの家でした。何軒も見せてもらい、色々な意見を聞いてもらい、ぼくらのことを分かっていただいたからこそのご提案だったのではないかと思います。(お見事!)

【家探しの条件は?】
建物の大きさがちょうどよくて(大きすぎると手入れが大変、小さすぎると窮屈で田舎暮らしの良さが生かしきれない)、公共交通として鉄道の駅が近くて、
建物の状態が良くて(上下水道完備など)、子どもの環境(お友達、学校、習い事の場など)が良いこと、を、だいたいの条件として探してきました。
あとは、古い建具も好きで、家の、全体の雰囲気も重視です。

【地域のことをまとめてある手作り冊子】
地域のことが分かりやすく書かれた読み物があるって、素敵ですよね。イラストが描いてあったり、手作り感もあり、温かい冊子です。
それを真っ先に、私たちのために持ってきていただいたことも、本当にうれしかったです。

【子どもが先に仲良しを作ってきた】
家を決めてからは、徐々に改修工事をして、ゆっくりと引っ越してくるつもりにしていましたが、工事中に見に行ってお隣のお子さんと顔見知りになり、遊んでくれるようになって、気が合って、すぐに「一緒の小学校に通いたい!」ということになりました。
進級に合わせて転校させるつもりが、年度の途中に転校しました。近所に子どもがいて、友だちと仲良くできるということは、親としては安心ですよね。





取材をしてみて


カワムラ

取材をさせてもらった日は肌寒い日で、集落に一歩踏み入ると、「湿気」ではなく「うるおい」が肌を包んでくれるような、マイナスイオンたっぷり、のような、気持ちのいい自然の空気が迎えてくれた。テラダさんも、そんな歓迎ムードを山や川から感じたのでは?と勝手に思っている。
集落の歴史ということに個人的に興味があり、昔の話を古老や専門家に聞くことが好きだ。今回のお話に登場する「冊子」には、集落の歴史を引き継いでいきたい思いと、集落の誇りと、新しく入ってくれる住人への歓迎の気持ちさえもが込められている。こんな冊子をもらったら、筆者なら涙を流して感動する。
テラダさんの奥さんも、この冊子をとても大事そうに押入れから出してきて、感激ひとしおの様子で説明してくれた。冊子を作った人、それを持ってきてくれた人、受け取った人、そして筆者にまで、誰にとっても嬉しいできごとだった。家も大事にされ、とても素敵な古民家だった。
この集落で、テラダさんファミリーがずっと楽しく暮らしていけますように!そして、その思いを引き継いでいってほしいと願っている。








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