TKさん

トップ画像

プロフィール写真
ミニレポ!Vol.05

TKさん

「食と農業」に精通するTKさん。コロナ禍やご自身の体調の変化などもあり、「食」のことはもちろん、「水」「自然」「環境」、さらには「地域とのつながり」や「ご近所づきあい」についても考えるようになったと言います。大阪からの移住を決めたこの土地、この家との出会い、車中泊しながらのリノベーション、今後のことなどを伺いました。



この家との出会い「自然農」を学んでいて、半分くらいは自給自足できるくらいに野菜を作っています。今も奈良や大阪に畑があります。身体は自分が食べたものでできているので、口に入れるものがどのような場所で、どんな風に育ってきたのか気になりますし、水も大事! ですよね。米原に移住先を選んだのも、びわ湖や伊吹山から連想するきれいで豊富な「水」が印象に残っていて、決め手にもなりました。こちらの家を紹介していただいたときに、地域の雰囲気がとても良くて、小ぢんまりとした平屋ということも気に入りました。
都会の生活では感じることのできない、ゆったりとした時間を手に入れるためには、今の生活環境を変える必要があるなと感じて、移住や田舎暮らしを決意しました。そこには、家そのものや環境だけではなく、「人」の要素も大切です。
震災やコロナを経験して、隣近所に住んでいる人のことを知らない、という状況がどれだけ寂しいことかと思いました。ここでは、庭で作業などしていると、通りかかった近所の人が声をかけてくれたり、当たり前のように気遣ってくれたりします。ご近所さんとの付き合いが増えて嬉しい!「助け合って生きていく」というのが口先だけではなく、本当にできそう、と感じています。地域に惚れ込みました(笑) 大家さんにも当初からお会いすることができて、お話しする機会を作っていただき、家の歴史を聞かせていただきました。ストーリーのある、とてもいいお話で、その魅力にもハマりました。


なるべく自分の手でなんとかしたい!わたしのリノベーションかわいらしい古民家改修を始めたのは2024年5月から。9月までは通いながら、車中泊などもしてがんばりました。まずは床の杉板貼り、壁の漆喰塗りです。どれもが初めての経験で、米原市さんが開いていたDIY教室で習ったり、独学で、わくわくしながら進めました。「ひとりで16畳の杉板張りは本当にきつかった……」(つぶやき)。障子をカラフルなものにしたり、キッチンの棚を作ったりするのも楽しかったです。それと、薪ストーブや「真空管太陽温水器」の地上設置も、大変な作業でしたが自慢の設備です。
材料は「ジモティ」をフル活用して、廃タイルやレンガを引き取りに行ったり、ネットで購入したり、材料探しから自分でこなしました。薪ストーブの煙突はプロの方にお願いしましたが、炉床や壁はお手伝いしてもらいながら自分で完成させました。ストーブ本体を置いて、火入れして、ゆらいでいる炎を眺めて…薪ストーブ万歳\(^o^)/ですね。
真空管太陽温水器も最高です。春夏秋はボイラーいらずで温水が使えます。地上に設置したので、故障の際もすぐに対応できるという点も大正解。ソーラー充電ができるポータブル電源もセットで利用すれば、陽射しがなくても大丈夫なのです。食料だけでなくエネルギーも自給自足できるのも夢ではありません。

画像をタップして矢印をタップすると、変化を確認できます!

壁を整えて、煙突の穴を開けて…

画像をタップして矢印をタップすると、変化を確認できます!

床を整え、レンガを貼り、モザイク柄に素敵に仕上がった薪ストーブスペース。
ワクワク感が一気に増します!
そのほか、内装はこんな感じ↓

畳の貼り替えもしてすっきりきれい



これからのこと家の前の土地でも畑作業がしたいので、土づくりから始めています。ご近所の方々が処理に困っていた、伐採した庭木の枝や草取りでたまった雑草、植木の切れ端を一軒一軒回収して、もちろん「いらない」「なんとかしてほしい」というお声をいただいたからなのですが、それらを喜んでもらってきて、土に混ぜ込みました。そして、さらにそこに色々な手間を大事にかけてあげて、より良い畑の土に再生中です。
ご近所の方にとっては不要なものでも、自分には宝物!いらないものを処分してもらって庭がきれいになって、邪魔者だったものが畑の肥料になって自分には嬉しい、ありがたい。このような循環が生まれていく事実を目の当たりにしています。
ゆくゆくは、庭で育った野菜や薬草でお茶ができたり、近所の人が集えるような場所の提供もできたらいいなと思っています。
きれいな水が欲しいな、から始まったので、井戸を掘ってみるのもいいかも。鶏も飼いたいな。アニメ「ワンピース」で、「自分でできることは全力でやる。できないことはできる人に任せる」というような内容のセリフが好きなのですが、この場所では自分も、無理はしない、楽しいと思うことしかしない、楽しいと思ってやれば6~7倍の力が出せる!という気持ちで日々過ごしていきたいです。
決して人づきあいが得意ではないのですが…地域や自然を愛し、そして自分を愛し、移住先に寄り添っていけたらと改めて思っています。






取材をしてみて

はにかんだような、でも相手の目をちゃんと見て、優しい笑顔とユーモアを絶やさないTKさんの魅力。その裏には、深かったり高かったりする人生経験があるんだな、と、お話を聞いていく中で思い知りました。
ポジティブでアクティブ、フットワークの軽さも武器に、地域への愛情や感謝の気持ちを持ちながら、自分のやりたいこと、楽しいと思うことを全力でやり、周りにも伝えていく。移住者が地域にとって大切な存在になるとはこういうことかも。かわいい平屋がこれからまたどのように変身していくのか、エネルギーまで自給自足できる生活、鶏小屋…楽しみがいっぱいですね!
一部、TKさんのSNS発信等を参考に記事をまとめさせていただきました~ 応援しています!
カワムラ






ミニレポ一覧へ戻る

PAGE TOP