移住事例 / 米原市米原地域

地域と患者さんに超絶やさしい、
歯医者さんが開業しましたよ~!!

移住事例 No.013 / 米原市米原地域

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歯医者さんのウィ~~ンという音、苦手な人多いはず。筆者もその1人。
今回の取材は歯医者さんということで、なんとなく緊張の面持ちでお訪ねしました。迎えてくれたのは優しい笑顔の先生と明るい待合室に集合しているたくさんの「フィギュア」!?
戸建ての一般的な住宅を治療院と歯科技工工房にDIYして開業、移住された先生はもちろん、患者さんにも居心地の良い空間になりました。

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空き家に恋した人

オカドさん
(みやび歯科展峰宋AI)

愛知県大府市から移住されたオカドさん。妹さんと愛猫と暮らす。
出身地域で代々続く歯科医院を開業していたが、お母さんが亡くなったことで心機一転、お母さんのふるさと・奈良に近く、愛知県にも交通の便が良い滋賀で移住先を探し始め、2018年頃から、まいばら空き家対策研究会の勧めで数軒の登録物件を内覧。近い将来の歯科医院開業を念頭に改修プランを考えた時、家の状態や地域性、利便性がベストな状態だったこの家に決めた。
「米原の『気質』が自分に合いました」と、「米原人」の魅力も後押し。ご自身が米原の魅力に癒されながら、歯科医として地域医療を見守っている。


とにかくDIY! で診療室など完成
JRの駅が近くにあり、米原ICにもほど近く、国道沿いの好立地。一見、普通の素敵な一軒家、知り合いの家でも訪ねるように玄関まで行くと、「歯科医院」の看板が出迎えてくれる。
日当たりの良い治療院入り口にはDIYしたステップと、雨降りの時でも患者さんが濡れることなく入ってこれるようにと優しい庇が設けられた。
待合室も明るく、楽しい雰囲気。床の貼り替えや受付のカウンターを設置するなど、最低限の改修を主に妹さんが手がけたという。奥に技工室、隣が診療室となっている。

待合室にはゴジラ、ウルトラマンなどのフィギュアが大小、大勢並んでいて圧倒される。歯医者さんが苦手な人にとって、待合室での「緊張緩和対策」は大切だと思うのだが、その効果に、彼らは絶大なパワーを発揮してくれている。ミュージアム級の展示がされているので、「待合室にだけでも遊びに来てください(笑) ほとんど母が集めたものなんです」とオカドさん。
「診察以外でも、フィギュアや特撮ムービーなどについて語り合いましょう!」とにっこり。


診療室のほうは、元々畳敷きの和室だった部屋をフローリング仕様の洋室に改装。壁をミントグリーンに塗り替え、窓には真っ白なブラインドをかけ、清潔感とリラックス効果が高まった。
水回りやコンプレッサーの設置などの本格的な工事は業者さんに任せ、普通の和室が一気に歯医者さんに!往年のゴジラ映画のポスターや小物などこだわりのインテリアが、こちらでも緊張感をほぐしてくれている。
これらの改修について、「妹と試行錯誤しながら作業していたところ、近所に元大工関係の仕事に携わっておられた方がいらっしゃって、見るに見兼ねたのか手伝ってくださって、最後までご指導いただきました。
患者さん第一号もお隣のおばあちゃんでした。地域やご近所さんに良くしてもらい、本当にありがたいです」と感謝の言葉があふれる。
ちなみに、地域の医療状況(歯医者さんは近所にあるのかな?)などについて、下調べは一切せず、移住したあとに、この付近には歯科医院がないことが分かったというから、何かしらのご縁があったのかもしれない。



親切で優しく、親身になってくれる「米原人」に魅了された
こちらの契約は、まずは5年間の賃貸契約。
オカドさんの気が変わって「退去」という可能性もある。退去の際には、改修前の状態に復元しましょう…というのが一般的だ。DIYとはいえ本格的な改修もされており、時間も資金もそれなりにかかっているに違いない。
おせっかいな話だが、復元するとしたらまたお金がかかってしまうのでは?と心配になり聞いてみると「改修工事は好きなようにやっていただいて、万が一、出ていくことになったら、持って行けるものだけどかしてくれたら、あとはそのままでもいいですよ、と大家さんに言っていただいたんです」とのこと!
契約以外のことでも、大家さんには地域のことや心配事の相談にも乗ってもらい、ここでも「米原人」の魅力を実感、安心して身を寄せることができたと、オカドさんは移住決意の瞬間を振り返っていた。
田舎暮らしや移住には、自然豊かで静かな住環境、交通インフラが整い、公共施設や銀行、買い物など生活の便利さも申し分ない場所とあれば、あとは「人」の魅力も重要な要素。
米原にはそれらのおすすめの素材が十分にあると言えそう。


地域医療のために一役!
コロナ禍で、歯科医院への受診をためらう人が多いという話を聞く。しかし元々歯医者さんは口のことを扱い、血液と唾液については細心の注意を払う職業。相当のノウハウがあるはず。
オカドさんは「勉強会も度々開かれ、これまでよりも一層気を使い、注意をし、万全を期しています。口の中の環境は体全体の健康のために重要なので、怖がらずに受診してくださいね」と笑う。
今後、コロナ禍が落ち着けば「特撮研究所」(仮称)としての活動も考え中で、「歯の治療に関係なく、地域の人たちと、趣味的なことについても交流していけたらと考えています。遊びに来てください」と呼びかける。
ユニークな待合室を持った歯科医院。腕前は一流の、心優しい先生。米原にまた一つ、名所が生まれた。
末永く、地域医療を見守っていてください!

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恋する、空き家。
家そのもの。歴史。環境。大家さんの想い。地域。-空き家に恋して、地域に住んでほしい。それが、恋する空き家プロジェクト。


まいばら空き家対策研究会は、ご縁をつなぐお手伝いをしています。
ご紹介にあたっては「直接会ってお話し」させていただくことをとっても大切にしております。

興味のあるかたは、まず一度、まいばら空き家対策研究会までお問い合わせください。





この家について

構成 母屋



周辺環境

米原市 山に囲まれ自然豊か。交通インフラが抜群
最寄駅ほか 東海道本線醒井駅まで徒歩10分ほど。「道の駅」やコンビニも近くにある。
米原駅まで車で10分ほどなので新幹線の移動にも便利。米原ICも近い





移住ウラばなし

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オカドさん
(みやび歯科展峰宋AI)

【マッチングの極意!?】
まいばら空き家対策研究会とは数年来のお付き合いになりまして、たくさんの物件を見せていただきました。
実は、滋賀湖北地域でほかの物件も見てきましたが、条件やタイミングが合わず、人との出会いで心惹かれることもあまりありませんでした。
米原では、お会いしてきた人がほぼ全ていい人で、好印象しかありません。特に大家さんには大変お世話になり、大きな信頼を寄せています。家を探してきたわけですが、「人」とのマッチングも重要で絶妙だったと思います。

【賃貸にしてよかったこと】
お金をかけて改修したので、自分のものになった方が安心なのかもしれませんが、コロナ禍のこともあり、自分の心身の状況がこの先どうなるかまだ不透明なので、ひとまず仕事を再開し、仕事をしつつその先のことを考える5年間の時間ができたことはありがたかったです。
定住するつもりもありますが、大きな買い物・決断ですから、考えをまとめる(定住を覚悟する)時間が必要だと思っています。

【手作りの歯医者さん】
祖父と父が歯科医で、母はそのサポートをしてきました。医院名にそれぞれの頭文字をつけることで、見守ってもらっています。
民家を診療所にすることで、どのようなDIYが必要になるのか考えながらやっていたところ、特に医院への玄関まわりについては率先して近所の方が手伝ってくれました。その気持ちが嬉しかった。
入れ歯の型を作ったり、細かい作業は得意なのですが、一定以上の大きさのものを手作りするのは苦手(笑)。
その点、妹が活躍してくれて、無事、手作りの歯医者さんが完成しました。

【地域から元気をいただく】
診察をして治療をし、病気を治すことをしているわけですが、地域の人たちとお話ししたり、行事で出会ったりすることで、こちらの方が元気をいただいています。
住んでから、梅花藻や養鱒場など水がきれいな場所が近くにあったり、歴史があったりと、新しい発見の連続で、素晴らしい地域に住んでいるんだなと実感しているところです。





取材をしてみて


カワムラ

コロナ禍のせい(おかげ?)で、今まさに歯の治療が中途半端のままの筆者。
オカド先生なら診てもらいたいかも、と、どこか安心感を与える笑顔、優しい語り口が印象的だった。手作りの素朴な温かさが伝わる医院、待合室のゴジラたち。これらの魅力も絶大だ。
「どこ」にするか、よりも、「誰」がいるか、によって、移住先を決めるのは重要で、先生が大家さんや近所の第一号のおばあちゃんと出会えたことは、米原への移住の決定打となったことだろう。
ゴジラのパワーを引き寄せた米原の「人」のポテンシャルはすごい!








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