空き家情報 No.010 / 米原市山東地域
空き家 No.010 / 米原市山東地域
手入れの行き届いたべんがらの家、里山の集落で新しい恋をしませんか
賃貸・売買 | 売買・賃貸 | 価格 | 要相談 | 建築希望用途 | 店舗兼住宅可 | ||
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空き家歴 | 平成12年〜 | すぐ住める度 | B | 水回り | C | 付属屋 | 隠居、水屋、蔵 |
オススメ度 | A | 駐車場 | 2台可 | おもむき | A | 便利度 | A |
伊吹山を望む、小さな川沿いの集落。地域の中で大切に育まれてきた里山をバックに、昔ながらの「和室四つ間取りプラスα」の贅沢な日本家屋をご紹介します。ここに一歩踏み込めば、スローで丁寧な暮らしがきっと始まります。
山の緑を眺めながら、まずは大きく深呼吸!
「里山」とは、人里近くにある、生活に結びついた山や森林のこと。
食事の煮炊きやお風呂に使う薪(たきぎ)、または山菜の採取などに利用され、長い年月の間に、適度に人の手が入ることで生態系の釣り合いが取れている地域や集落のことを言うのだそう。
まさにこの地域の魅力が里山。小さな川に架かるかわいい橋を渡り、大きな鳥居と神社に続く石段が見えてくる。
そこからはもう森の匂いに包まれ、田んぼが広がる景色も、鳥の鳴き声などの自然の音も、例えばジブリ映画の世界に迷い込んだよう。
「子どものころは裏山で遊び、松茸は『だだけ』に出て、リヤカーいっぱいになりましたよ」と大家さん。ちなみに「だだけ」とは、湖北弁で「とてもたくさん」「無限に」という意味。
今はさすがに「だだけ」に松茸は出ないそうだが、ふきやイタドリなどの山の恵が静かに息づく。
そしてこの家も、裏山で育った木で建てられているとのこと。地域の材で建てた家は自ずとその地の気候風土に合い、家そのものが自然に根付き、長持ちすること間違いなしなのだ。
初夏の川には蛍も舞う。「昔は家の中にも入ってきました」というから、さらに幻想的な景色を想像する。
夏は木立ちを吹き抜けてくる風が涼しく、冬の寒さからは優しく守ってくれるような、里山の暮らしを体感してほしい。
古くて新しい間取りとデザインに目が釘付け
さて、そんな集落に建つお宅。集落の入口から少し入ったところ、少し高台に位置するので日当たりも見晴らしも良く、静か。
母屋の玄関は、湖北地域に昔から根付く、虫よけ効果もある「べんがら」塗り。落ち着いた赤色が家の風格にもベストマッチ。
家の中の柱などにも、ところどころこの赤色が見られ、おしゃれ。玄関土間は広く、冬はここで「縄ない」をしたり餅つきや干し柿を作ったり、夏はたらいで水浴びしたり、玉ねぎを作ったり、いろいろできそう!
しかも、はやりの「シューズクローク」ばりの木製物入れがついていてかっこいい!使い勝手もばっちりだ。
玄関から部屋のほうを見渡すと、奥の間に床の間のしつらえが見える。
和室が四間で昔ながらの「田の字づくり」、プラス、小さな和室と台所、縁側があり、隠居に続く廊下を抜け、さらに和室が二間続くという贅沢なつくり。
欄間や建具、ふすまがいちいち手が込んでおり、デザインがかわいい。お風呂場などの水回りに使われているタイル貼りは、大家さんのお父さんが施したものだそう。
愛着のこもったこの一画は、一層レトロかわいくて目が釘付けだ。
とにかく! 縁側ぐらしを満喫したい
母屋から渡り廊下を通じてつながっている隠居は、一階に和室が二間、二階は造作なしの大きな部屋。通りに面し、日当たりも良いので、自宅で仕事をされる方の仕事部屋としても使えそう。
こちらにも縁側完備!庭を眺めながらお茶したり、洗濯物を畳んだり、ごろっと横になるのももちろんいい。ここではあえてパソコンやスマホは開きたくないな~手紙を書いたり、衣替えの服を虫干ししたりするのも良さそう。
収穫してきたスナップエンドウの筋を取ったり、山椒の実のそうじをしたり、めんどうだけど、そういう作業が似合う縁側。
そうそう、すぐ隣の敷地にきれいに保たれている畑があり、柿と梅の木も大きく育っている。家庭菜園にほどよい広さなので、自分のペースで楽しんでみるのもおすすめ。
とにかくゆったりとした時間の流れを感じてほしい。
そのほか、敷地内に水屋があり、水屋には地下水が出る。
おばあちゃんが漬物を並べていたのかな。晩年は物置小屋として荷物が詰まっていたそうだが、大家さんが全てきれいに片づけてくれた。
昔の家あるあるの「外便所」、農作業中のトイレにはとても便利だったが、最近はあまり使われなくなったため、それも大家さんのご厚意で撤去済み。
そのおかげで広くなった敷地には、車をゆったり駐車することが可能。バーベキューをするのにもあり余る広さ!
ただし、母屋を含めて「小便器」しかトイレがない状態なので、水回りの改修は少し必要。
あたたかい集落、頼れる大家さん
こちらの集落は、いくつかの組に分かれていて、集落内のお祭りなどには組単位で当番が割り振られ、準備作業などを担当したりする。
側溝や水路の掃除をする「溝普請(みぞぶしん)」、夏祭りもあり、ご近所さんや集落内の人たちとほどよくつながりを持ち、昔からの行事に仲間入りでき、楽しむこともできる。
なんといっても、大家さん自身が地域のキーパーソン的な存在。
「自治会の仕事を長年してきて、みんなが住みやすい地域になるようにがんばってきました。先祖代々受け継いできた家なので、使ってくれる人がいたら喜んでお迎えしたいです」とにっこり。
頼れる大家さんの元、頑張りすぎず、自分らしい暮らしを育みたい人、大歓迎!
家そのもの。歴史。環境。大家さんの想い。地域。-空き家に恋して、地域に住んでほしい。
それが、恋する空き家プロジェクト。
詳しくは、まいばら空き家対策研究会までお問い合わせください。
この家について
構成 | 母屋、隠居、水屋、蔵 |
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畑と庭 |
隣接した畑は、程よい広さで日当たり良好。 庭木の手入れも行き届いている。 |
特徴 |
【べんがら塗り】デザイン性が良く、虫よけ効果もあり実用的。 【伝統的な日本家屋】田の字づくりの座敷、縁側があり、ゆったりくつろげる。日当たり、風通しが良い。 【広い玄関土間】シューズクロークのような棚があり、靴や長靴のほか、スキーやキャンプ用品などのアウトドアグッズ、傘、コートなどを美しく収納できる。 |
周辺環境
都市機能 | 最寄駅まで車で約5分。小学校が近くにあり、子育て世帯にもオススメ。 |
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家周辺特徴 |
蛍が舞う小川の近く。手入れの行き届いた里山の麓で、自然豊か。 雪の日でも除雪車が早朝から雪よけしてくれるため安心。日当たり抜群。 |
その他の写真はコチラ。写真をクリックすると拡大します。
こんな物件です。
取材をしてみて
ライター カワムラ
小さな橋を渡った瞬間に、森の木々のいい香りがして、空気がおいしいってこういうこと!と感動しました。さらに少し歩くと神社が見えてきて、森の神様に迎え入れてもらえたような安心感を、なぜか感じました。
大家さんには初めてお会いしましたが、気さくになんでも話してくれて、一気に打ち解けさせてくれたのはとても心強い!
田舎の集落に馴染むには、大家さんのような地元のキーパーソンとどれだけ知りあえるか、だと思うので、その点でも、こちらの集落はおすすめかもしれません。
日当たりの良いこの縁側で、日がな一日、毎日でもうだうだしていたい、そんな素敵なお宅でした。